中小企業共通EDI標準のバージョンアップ(ver.4.3_r0)版の公開について
2026年2月15日
特定非営利活動法人ITコーディネータ協会
1.中小企業共通EDI標準策定の経緯
「中小企業共通EDI標準」は、中小企業庁委託事業「平成28年度経営力向上・IT基盤整備支援事業(次世代企業間データ連携調査事業)」において、中小企業の生産性をより一層向上させることを目的として、受発注業務における業種の垣根を越えたデータ連携システムの共通仕様として策定され、2018年3月に中小企業共通EDI標準(初版)が公開されました。
■中小企業庁委託事業「平成28年度経営力向上・IT基盤整備支援事業(次世代企業間データ連携調査事業)」
https://www.itc.or.jp/datarenkei/index.html
■中小企業共通EDI標準(初版)
https://www.itc.or.jp/datarenkei/j_edi/firstedition.html
2.中小企業共通EDI標準(ver.2)の策定・公開
ITコーディネータ協会つなぐIT推進委員会は、中小企業共通EDI標準について、その後の消費税軽減税率導入などの環境変化に対応するための検討を進め、2019年6月にバージョンアップ版を公開しました。
3.中小企業共通EDI標準(ver.3)の策定・公開
ITコーディネータ協会として、中小企業共通EDI標準仕様に準拠したプロバイダ、業務アプリケーションを認証する制度を立ち上げることとなり、業務アプリケーション同士がつながることを認証するための要件を新たに標準仕様に追加し、2020年4月にバージョンアップ版を公開しました。
4.中小企業共通EDI標準(ver.4)の策定・公開
2022年9月に「標準ver.4」を公開しましたが、以下の環境変化が生じたため、これに対する改定を行い「標準ver.4.1」「標準ver.4.2」を公開致しました。
(Ver.4からVer.4.1への改定内容)
①JP-PINTの確定版(v1.0)が2022年10月に公開されたため、中小企業共通EDI標準の関連するメッセージとのマッピングを行い、中小企業共通EDI標準がJP-PINTとデータ連携するために不足する情報項目を追加しました。
②国連CEFACTへ申請中の追加情報項目が国連CEFACT共通辞書22Bに登録されたため、これまでの仮発番IDを正規の共通辞書IDに改定しました。
③標準ver.4の用語不統一の整合化や記載漏れ・誤記を修正しました。
5.中小企業共通EDI標準(ver.4.2)の策定・公開
2023年5月に「標準ver.4.1_r0」を公開しましたが、国連CEFACTに申請中の追加情報項目が共通辞書23Aに登録されたため、仮発番IDを正規の共通辞書IDに改定を行い「標準ver.4.2_r0」を公開致しました。
2023年10月から始まる「適格請求書等保存方式」(いわゆるインボイス制度)への対応および国が進める次世代取引連携基盤等を考慮し、中小企業共通EDI標準の改定を行いました。
6.中小企業共通EDI標準(ver.4.3)の策定・公開
◎中小企業共通EDI標準ver.4.3バージョンアップの要点
この度のバージョンアップ(ver.4.3)の要点は以下の通りです。
1. 環境変化への対応
(1)中小企業取引の書面請求書デジタル化移行停滞への対策
インボイス制度施行から2年を経過し、大手企業、中小企業ともにインボイス制度への対応は完了した状況になっています。中小企業 取引は書面請求書の利用が継続しており、デジタル化への移行が進んでいない状況です。その理由は受注者中小企業にとってデジタル化のメリットが見えないためであることが明らかとなってきました。
この対策にはデジタル化のメリットを感じるユーザーへの提案が必要です。中小企業共通EDIはこの対策としてインボイス制度の仕入明細書を活用した発注者主導の中小企業向け「請求レス方式」を提案することとしました。
(2)第3者利用者へのEDIデータユーザー範囲拡大
税理士や金融機関は中小企業支援のために取引データを入手して利用していますが、これまで取引データをデジタルで入手する共通の手段が提供されていません。発注者が受注者に交付する「請求レス方式」検収データをEDI共通フォーマットで入手できれば、大きなメリットが得られることが明らかとなったので、これを実現するための要件を今回バージョンアップに組込み提案することとしました。
具体的には税理士の取引データを会計システムへ仕訳入力する作業において、会計データと取引データを連携して扱えれば大きなメリットが得られます。これを実現するために、会計国際標準XBRLと取引国際標準UN/CEFACTのデータモデルを「構造化CSV」で連携する仕組みを今回のバージョンアップに組込みました。
(3)データ連携基盤に関する国の動きへの対応
経済産業省は産業データ連携基盤をウラノスエコシステムと名付け、2025年にはその実用化に向けてガイドラインを公開し、先進事例の公募を行っています。
国税庁は2025年の税制改正で「請求書等を帳簿に⾃動連携する仕組みに対応した制度」を新設しました。
デジタル庁は「GビズID」の民間利用のための実証検証の募集を行っています。
中小企業共通EDI標準はこれらの動きに対応する環境整備のための要件組込みに着手しました。
2.国際標準への対応
(1)識別コード定義表の国際標準への整合
我が国業界EDI標準の識別コード定義表は業界固有の仕様で定義されており、業界を超えたデータ連携ができません。JP PINTは国際標準コードを利用していますので、中小企業共通EDI標準も国際標準コードを利用する改定を行いました。
(2)数量の定義と運用の拡張と国際標準への整合
取引の基本情報項目である数量は、我が国業界EDI標準ごとにその定義と運用が異なっています。個数で扱う品目(定貫品目)と、重量や容量で扱う品目(不定貫品目)の運用の違いです。
これまで中小企業共通EDI標準は不定貫品目の運用は規定していなかったので、標準ver.4.3では多様な数量定義を扱えるように拡張するとともに、国際標準に整合する仕様で扱えるように改定を行いました。
上記の趣旨で「中小企業共通EDI標準ver.4.3_draft_r4」をここに公開します。
中小ユーザー企業様、中小企業と取引されている大手・中堅ユーザー企業様、受発注システムのベンダー企業様、業界団体様など広く、ご理解、ご協力をお願い致します。
参考資料:中小企業共通EDI標準ver.4.3バージョンアップの要点
3.中小企業共通EDI標準ver.4.3_r0の関連資料
中小企業共通EDI標準ver.4.3_r0は下記の文書です。
01_(パブコメ公開ベータ版)中小企業共通EDI標準仕様書本編ver.4.3_r0_draft_r4_20250901.pdf
02_(パブコメ公開ベータ版)中小企業共通EDI標準仕様書インボイス仕様編ver.4.3_r0_draft_r4_20250901.pdf
02_1_(パブコメ公開ベータ版)中小企業共通EDI標準仕様書インボイス仕様編ガイドラインPart1 ver.4.3_r0_draft_r4_20250901.pdf
02_2_(パブコメ公開ベータ版)中小企業共通EDI標準仕様書インボイス仕様編ガイドラインPart2 ver.4.3_r0_draft_r4_20250901.pdf
03_(パブコメ公開ベータ版)中小企業共通EDI標準仕様書<付表1>参照データモデルver.4.3_r0_draft_r4_20250901.xlsx
04_(パブコメ公開ベータ版)中小企業共通EDI標準仕様書<付表2>メッセージ辞書・BIE表ver.4.3_r0_draft_r4_20250901.xlsx
05_(パブコメ公開ベータ版)中小企業共通EDI標準仕様書<付表3>マッピング表ver.4.3_r0_draft_r4_20250901.xlsx
06_(パブコメ公開ベータ版)中小企業共通EDI標準仕様書<付表4>識別コード定義表ver.4.3_r0_draft_r4_20250901.xlsx
08_(パブコメ公開ベータ版)中小企業共通EDI標準仕様書<付属書>PDFフォーマット仕様書ver4_r0_20220901.pdf
09_(パブコメ公開ベータ版)中小企業共通EDI標準仕様書<付属書>構造化CSVフォーマット仕様書ver1.0_r0_20250901.pdf
※公開文書のダウンロードをご希望の方は、申請フォームにて必要事項を入力してください。折り返しダウンロードサイトをメールにてお知らせします。
公開文書申請フォームはこちら→ 申請フォーム
(参考情報)
■中小企業共通EDI標準のバージョンアップ(ver.4)及び共通EDI対応製品・サービスの認証制度に関する意見公募(募集終了)
中小企業共通EDI標準 ver.4パブリックコメント募集(意見公募)
==========================================
<お問合せ先>
特定非営利活動法人ITコーディネータ協会
中小企業共通EDI事務局 担当:鈴木・野田
==========================================