ITコーディネータ協会 【ITCA】

2021年10月4日

中小企業共通EDIの歩み

最終更新: 2022年4月23日

ITコーディネータ協会出版の「架け橋」30号では、ITコーディネータ制度創設20周年に際し、 中小企業共通EDIの歩みについて紹介している。つなぐIT推進委員会共通EDI標準部会長であり、フェロー ITコーディネータ 川内晟宏氏から中小企業共通EDIの歩みの投稿をいただいた。

1.はじめに

 この度、ITコーディネータ制度創設 20 周年に際し、 中小企業共通EDIの歩みについて紹介する場を頂いた。 中小企業共通EDIは多数のITコーディネータの連携の中 から生み出されたITコーディネータ制度の成果物であ り、今後の中小企業DXにおいても重要な位置づけを占 めることとなると予想している。中小企業の生産性向上が我が国産業全体の生産性向上に貢献するとしてスタートした課題が20年後の現在も解消されず続いている。 これまでの活動の経過と失敗、成功の内容を再評価し、今後の普及活動に向けてこの場を借りて皆様とご一緒に 考えてみたい。

 筆者はITコーディネータ制度の発足と同時期に現役を卒業してITコーディネータを取得し、G0として中小企業のIT活用支援に取り組んできた生き残りである。IT コーディネータ制度発足当初は、国の中小企業IT経営支援施策が並行して導入された。IT経営応援隊事業による普及啓蒙活動や各種補助金によるIT導入支援である。これらの事業では中小企業経営者のためのIT経営研修コースを開発し、各地でIT経営の普及啓蒙活動に活用していただいた。この研修コースを受講した中小企業経営者の皆様からは有意義な研修であったとの評価を頂いた。

 しかし今振り返ってみるとこの活動では次のような点が至らなかったと感じている。一つは平均層の中小企業のIT活用底上げには貢献できなかったことである。国の各種施策に積極的に参加し、活用したのは先進中小企業経営者であり、平均層の中小企業を大きく動かすことができなかった。二つ目は研修を受けてIT活用を検討した中小企業の多くがIT導入にまで至らなかったことである。その時点では中小企業が利用できるITツールが少な く、特に中小企業にとって使い易い企業間連携ツールは 全く存在しなかった。これらの未解決の課題解消のため にはこれまでとは異なるアプローチが必要と痛感したのが、中小企業共通EDIへ取り組むきっかけとなった。

2.中小企業の企業間デジタル連携に関する検討経過

(1)インターネットEDIと個別企業WEB-EDI

(2)最初の中小企業取引デジタル化実用の試み

(3)ITコーディネータ協会による中小製造業データ 連携調査事業

(4)経済産業省のビジネスインフラ事業

(5)サプライチェーン情報基盤研究会(SIPS)における活動

(6)中小企業庁による実証検証事業

(7)共通EDI認証制度とEDI推進サポータ

3.中小企業共通EDIの普及に向けて
 

出典:ITコーディネータ協会「架け橋」30号の抜粋

2.中小企業の企業間デジタル連携に関する検討経過 3.中小企業共通EDIの普及に向けて の内容はこちらからダウンロードの上、ご覧ください↓

中小企業共通EDIポータルサイトでは、「中小企業共通EDI標準の仕様書」も公開しております。是非、こちらもあわせてご覧ください。

「共通EDI標準仕様」はこちら

またITコーディネータ協会では中小企業共通EDIの推進者の育成として「共通EDI推進サポータ」認定制度があります。現在、約250名の方が全国で活動をしております。

「共通EDI推進サポータ」の認定者はこちら

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